Wednesday, July 06, 2016 5:43 PM

英国民投票の影響見極め FOMC議事録

 米連邦準備制度理事会(FRB)が6日公表した6月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によると、大半の参加者が欧州連合(EU)離脱に関する英国民投票が金融市場を混乱させ、米経済に影響を及ぼす可能性があると判断していた。複数の投票メンバーが投票結果や影響には「著しい不透明感」があると指摘。参加者の多くが利上げは少なくとも投票結果が出るまでは待つのが賢明だと判断としていた。

 一方、大半の参加者は依然として、今後数年にわたる緩やかな利上げを予想。経済や金融に著しいショックがなく、今後の経済データが見通しに沿うならば、利上げは適切になるとしていた。英国のEU離脱決定の影響をどう見極めるかが、今後の利上げ判断を左右しそうだ。

 5月の新規就業者数の伸びが「驚くほど」弱かったことで、ほぼ全ての参加者が「労働市場の見通しに関する不透明感が増した」と判断していた。ただ、多くは1回の統計に基づいて大きく見通しを変える気にはならないと発言。就業者数の伸びが再び盛り返すことを予想しているとした。大半の参加者は、そうした見方を裏付ける上でも雇用、生産、消費の追加情報が必要だとした。(共同)