Thursday, February 09, 2017 10:54 AM

トランプ政権に怒り 「政治利用」と娘失った親

 娘の死を政治的に利用するなー。オーストラリアで昨年、娘を男に刺殺された母親が、トランプ政権が公表した「十分に報道されなかったテロ事件」のリストにテロと無関係だった娘の事件が含まれているとして、怒りをあらわにしている。トランプ政権がイスラム教徒に対する偏見を助長しているとの思いからだ。

 ワシントン・ポスト紙電子版が8日までに報じた。事件では男が襲撃時と拘束の際に「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだが、警察は当時、イスラム過激派によるテロとの見方を否定、母親もテロとは無関係だったとの考えだ。だが、リストは男を「テロリスト」と明記した。

 母親はトランプ大統領に宛てて公開書簡を出し「(無実のイスラム教徒に対する)非常識な迫害に娘の死を利用することは許さない」と訴えた。(共同)