Friday, July 08, 2016 7:02 PM

「新たなベルリンの壁」 ロシア、NATO新部隊に批判

 北大西洋条約機構(NATO)によるポーランドやバルト3国への新部隊配置決定を受け、ロシアでは8日、「第2のベルリンの壁」(上院国際問題委員会のコサチョフ委員長)と批判が噴出した。今後、NATOへの反発が強まりそうだ。

 NATOとロシアの対立は、2014年のウクライナ危機で親欧米政権が生まれたことにより激化した。ロシアは勢力圏と見なしたウクライナでNATOを含めた欧米が存在感を高め、ロシアの権益を侵したと主張。その後のクリミア半島編入強行などは「欧米の行動に対処しただけ」との認識だ。

 欧州にとってソ連の影を引きずるロシアは脅威そのもの。一方、ロシアからすれば、敵視するNATO軍が「東方拡大」して自国国境に迫り、大きな脅威に見える。相互不信が地域の緊張を高め合う負の連鎖に陥った。(共同)