Monday, July 11, 2016 10:48 AM

首相、民進に改憲論議促す 自民草案踏まえ合意図る

 安倍晋三首相(自民党総裁)は11日、改憲勢力が参院でも全議席の3分の2超を占めた参院選結果を受け党本部で記者会見し、憲法改正論議の加速を民進党など野党に促す考えを表明した。自民党改憲草案を踏まえて与野党で柔軟に議論し、改正項目などの合意形成を図る。総合的な経済対策の準備を12日に石原伸晃経済再生担当相へ指示する考えも明らかにした。複数の政府関係者は、首相が8月3日にも内閣改造に踏み切るとの見通しを示した。

 首相は、自民党草案について「そのまま通るとは考えていない。わが党の案をベースにしながら、どう3分の2を構築していくかだ」と指摘。同時に「未来のためにどの条文をどう変えるべきか、(衆参両院の)憲法審査会で議論していくべきだ」と提起した。民進党の岡田克也代表が安倍政権下での改憲に反対していることには「建設的な対応とは言えない」と注文を付けた。

 選挙結果に関し「アベノミクスを一層加速せよとの力強い信任をいただいた」と主張。英国の欧州連合(EU)離脱問題や、陰りが見える新興国経済に触れ「内需を下支えする総合的かつ大胆な経済対策を実施する」と強調した。(共同)