Monday, July 11, 2016 1:15 PM

1万人超の避難指示解除 原発事故で福島・南相馬

 政府の原子力災害現地対策本部は12日、東京電力福島第1原発事故で福島県南相馬市の一部に出ている避難指示を解除した。対象は3種類ある避難区域のうち居住制限区域と避難指示解除準備区域で、事故前に1世帯2人が住んでいた帰還困難区域は残るが、同市のほとんどが居住可能に。1万人を超す住民が帰還できるようになるが、その動きは鈍い。

 解除区域の人口は今月1日現在、3487世帯1万807人。現行の避難区域の解除は2014年4月の同県田村市都路地区以降6例目で、対象人口は最多。

 南相馬市の解除区域では、政府や市が住民の帰還を促そうと市立病院を再開し、仮設商業施設を造った。12日には東日本大震災後、運転を見合わせていたJR常磐線原ノ町-小高間が再開するなど、生活インフラの整備も進む。(共同)