Thursday, June 16, 2016 11:18 AM

円急騰、一時103円台 日米、政策変更見送り

 日銀は16日、金融政策決定会合を開き、金融緩和策の現状維持を賛成多数で決めた。これに先立って米連邦準備制度理事会(FRB)も追加利上げの見送りを決定。日米が金融政策の変更を見送ったことで、円相場は一時、約1年10カ月ぶりの円高水準となる1ドル=103円台に突入し、日経平均株価は前日終値比500円近く急落した。23日の欧州連合(EU)離脱を巡る英国民投票を控え、金融市場の動揺が続いている。

 市場の一部では、この日の会合で追加金融緩和に踏み切るとの期待があり、日銀が動かなかったことから失望を生んだ。菅義偉官房長官は16日の記者会見で「一方向に偏った急激な、投機的な動きがみられており、極めて憂慮している」と懸念を表明。円高が進んだ場合、必要なら介入も辞さない考えを示した。

 円相場はFRBが利上げ見送りを決めた後、一時105円台半ばに上昇。日銀の政策維持の決定を受け、さらに103円台まで進んだ。(共同)