Monday, August 08, 2016 10:38 AM

天皇陛下、退位に強い思い 「象徴の務め難しくなる」

 天皇陛下は8日午後3時、象徴としての務めについてのお気持ちをビデオメッセージで表明し、皇太子さまに皇位を譲る生前退位の実現に強い思いを示された。82歳となり、次第に進む体の衰えを考慮し「これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないかと案じています」と語って国民に理解を求めた。

 陛下は、国民統合の象徴としての地位と活動は一体不離との信条があり、「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じる」と述べた。

 退位の実現には、皇室典範の改正などが必要となる。宮内庁の風岡典之長官は記者会見で、陛下について「今すぐお務めが難しくなるということではない」と話すが、政府は既に水面下で検討を開始。安倍晋三首相は8日、法整備に向けた対応をする考えを示した。(共同)