Thursday, August 11, 2016 11:26 AM

元検事「捜査協力促した」 ボーイング擁護を否定

 乗客乗員520人が死亡した日航ジャンボ機墜落事故から4年後の1989年、墜落につながる圧力隔壁の修理ミスを犯した機体メーカーのボーイングに対し、米司法省が日本の検察の捜査に協力するよう促していたことが11日までに分かった。当時、主任検事として折衝したリンダ・キャンドラー弁護士がメディアの取材に初証言した。米政府が米航空・防衛産業の中核企業ボーイングを擁護したとの見方も根強いが、キャンドラー氏は明確に否定した。

 単独機として史上最悪の事故は12日で発生から31年になる。

 事件は88年末に群馬県警から書類送検され、検察は89年5月、検事2人を米国に派遣。ボーイング社員の聴取を模索したが米当局との折衝の結果、書面の質疑に落ち着いた。キャンドラー氏自らが同社に出向き、修理のために訪日した作業員ら四十数人に日本の検察の任意の質問状に回答させるよう説得したという。(共同)