Friday, August 12, 2016 10:06 AM

東芝、黒字転換798億円 本業は6四半期ぶり利益

 経営再建中の東芝が12日発表した2016年4〜6月期連結決算は、白物家電事業の売却益や人員削減などの大規模リストラで、純損益が798億円の黒字(前年同期は122億円の赤字)に転換した。不正会計の影響で東芝は深刻な事業不振に陥ったが、利益が出始めたことで再建に一歩踏み出した格好だ。

 本業のもうけを示す営業損益も経費削減が奏功し、200億円の黒字(同65億円の赤字)となった。四半期ベースで営業黒字を出したのは、14年10〜12月期以来、6四半期ぶり。売上高は前年同期比1.9%減の1兆2074億円だった。

 事業別では、スマートフォン向けの製品需要が伸びた半導体がけん引した。記者会見した平田政善代表執行役専務は「どの事業も全般的に当初の想定を上回っている」と説明。今年9月中間連結決算の営業損益見通しを200億円の赤字から300億円の黒字に修正した。ただ、為替の影響などを見極めたいとして、通期予想は据え置いた。(共同)