Friday, August 12, 2016 10:10 AM

中国、20年に6%成長割れ IMF予測、減速止まらず

 国際通貨基金(IMF)は12日、中国経済に関する年次審査の報告書を発表し、物価変動の影響を除いた実質経済成長率が2020年に6%を割り込むと予測した。膨れ上がった企業債務や過剰な生産設備が成長の足かせとなり、景気の減速は止まらないと分析。「急激な減速や金融危機の恐れもある」と警告した。

 中国の成長率は、投資や輸出に依存した経済が限界に近づいたことで、12年に8%を割り込み、15年は7%を下回った。IMFは「中期的な見通しは暗い」とし、20年に5.9%、21年に5.8%に落ち込むと予想した。中国が世界経済の足を引っ張る構図が続きそうだ。

 IMFは、中国企業の債務は国内総生産(GDP)の144%に上ると指摘。銀行などの企業向け融資が焦げ付き、GDPの7%に相当する損失が発生する可能性があるとの推計も示した。(共同)