Monday, August 15, 2016 11:30 AM

終戦71年、誓う平和 首相「加害」には触れず

 終戦から71年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京の日本武道館で開かれ、参列者が平和への誓いを新たにした。安全保障関連法の本格運用や憲法改正論議の加速が見込まれる中、安倍晋三首相は式辞で「戦争の惨禍を決して繰り返さない」と強調。ただ2013年以降3回の式辞と同様に、歴代首相が触れたアジアへの加害と反省には言及しなかった。天皇陛下はお言葉で昨年に続き「深い反省」に触れられた。

 首相は式辞で「歴史と謙虚に向き合い世界の平和と繁栄に貢献する」と述べたが、過去3回と同じく「不戦の誓い」との文言は使わなかった。

 8日にビデオメッセージで生前退位に強い思いを示した天皇陛下は、皇后さまと共に参列。「過去を顧み、深い反省とともに戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和とわが国の一層の発展を祈ります」と述べた。ビデオメッセージ後に皇居外で取り組む初めての公務となった。(共同)