Wednesday, August 17, 2016 10:21 AM

北朝鮮「再処理を再開」 核兵器、増産可能に

 北朝鮮の原子力研究院は17日、共同通信に対し「黒鉛減速炉(原子炉)から取り出した使用済み核燃料を再処理した」と表明、寧辺の核施設で核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産したことを明らかにした。北朝鮮が6カ国協議合意に基づき停止していた原子炉の再稼働を2013年に表明して以降、再処理実施を公式に認めたのは初めて。核兵器増産が可能になったことを意味する。核実験は中断しないとし、濃縮ウランの核兵器利用も明言した。

 共同通信の取材に書面で回答した。核開発を担当する原子力研究院が外国メディアの取材に応じたのは初めて。国際社会の制裁下でも、核兵器開発を加速させる姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。

 北朝鮮は6カ国協議合意に基づき07年7月に原子炉や再処理施設の稼働を停止。その後、主要部品を取り外すなどの「無能力化措置」に応じたが、今回の再処理再開で合意は完全に白紙に戻ったことになる。(共同)