Wednesday, August 17, 2016 5:41 PM

不透明感低下も早期利上げで意見割れる FOMC議事録

 米連邦準備制度理事会(FRB)が17日公表した7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、参加者は総じて雇用の先行きや英国の欧州連合(EU)離脱を巡る短期的な不透明感が低下したと見方で一致したものの、近い将来に利上げが可能かどうかについては意見が割れていたことが分かった。

 政策決定の投票権を持つメンバーの数人は、労働市場はおおむね最大雇用の状態にあるなどとして、経済状況はまもなく次の利上げを正当化すると指摘。金利据え置きに反対票を投じたジョージ総裁以外にも利上げが近いと考えている投票メンバーがいたことが明らかになった。投票権がない会合参加者も含めると、数人が7月の会合での利上げを主張したとされた。

 一方、衝撃に耐えうるだけの十分な強さが経済にあることを示すデータが出てくるのを待つべきだとの声や、物価が目標の2%に向けて上昇するかどうか不確かさが増していることから、目標達成の確信につながるさらなる根拠が欲しいとする慎重意見もあった。英国のEU離脱問題に伴って、中長期的な経済の先行きに著しい不透明感があるとの指摘も出た。(共同)