Thursday, August 18, 2016 10:54 AM

日本の切り札、金3個 レスリング女子が真骨頂

 リオデジャネイロ五輪第13日の17日、日本の「切り札」が終盤の劇的な逆転で3階級を制した。レスリング女子58キロ級の伊調馨(32)=ALSOK=が4連覇を達成し、48キロ級の登坂絵莉(22)=東新住建=と69キロ級の土性沙羅(21)=至学館大=が初優勝。五輪で実施される前から世界に先駆けて女子の強化に取り組んできた日本の真骨頂を見せた。

 3選手とも、土壇場で真価を発揮した。日本代表の栄和人チームリーダー(56)は「外国勢は瞬発力や1点を取る力は上かもしれないが、6分間の勝負では日本が上だ」と胸を張った。男子は今大会まで出場16大会連続のメダル獲得。他国を圧する豊富な練習量が生んだ伝統の粘りは、女子でも生きていた。

 日本は、1980年代からいち早く女子の強化に着手した。90年代には山本美憂、聖子姉妹が注目を集め、全国でジュニア育成事業を進めて多くの名選手も生み出した。同時に、重量挙げなど女子種目の五輪導入に積極的だった国際オリンピック委員会(IOC)に採用を働きかけた。2004年アテネ五輪で初めて実施されると、4階級で金2、銀1、銅1と4個のメダルを獲得。新たなお家芸が誕生した。(共同)