Tuesday, June 21, 2016 5:42 PM

TPP再交渉を示唆 クリントン氏が経済演説

 大統領選の民主党候補指名を確実にしたクリントン前国務長官(68)は21日、オハイオ州で演説し「米国の利益にならない貿易協定は再交渉するべきだし、高水準を満たさない環太平洋連携協定(TPP)のような合意は拒否できる」と述べ、TPP再交渉も示唆した。

 クリントン氏は、十分な雇用創出や賃上げにつながらないとしてTPPへの反対を表明していたが、再交渉の可能性に言及したのは初めてとみられる。TPPをアジア重視戦略の中核に位置付けるオバマ政権と、経済政策での距離を鮮明にした。共和党の候補指名が確定した実業家トランプ氏(70)の経済政策も批判した。

 今回の発言はトランプ氏が貿易協定に反対の立場を打ち出していることを念頭に、TPPに反発する労働組合など民主党左派の支持固めを狙ったとみられる。(共同)