Wednesday, June 22, 2016 10:12 AM

シャープ、7000人削減も 鴻海幹部が初表明

 シャープを傘下に収める台湾の鴻海精密工業は22日、シャープの経営を再建するため、世界で7000人規模の人員を削減する可能性があると明らかにした。シャープの次期社長に就任する戴正呉・鴻海グループ副総裁が表明した。鴻海幹部がシャープの具体的な削減人数に言及したのは初めて。4月に買収契約を締結した時には雇用を原則維持する意向を示していた。

 シャープへの出資手続きは月内に終える。7000人は、シャープグループ全体の15%超に当たる。国内の削減規模は2000人程度とみられる。買収の効果を早期に出すため、人員削減などでシャープに大なたを振るう方針を鮮明にした。

 鴻海は22日、台湾北部の新北市で株主総会を開いた。戴氏は総会後、記者団に「信賞必罰を明確にする」と述べ、評価主義に基づく新たな人事制度を導入する方針を示した。「これまでのシャープの経営陣は責任がなかった」とも語り、不振の太陽光パネル事業などで経営管理がずさんだったと指摘した。(共同)