Monday, September 17, 2018 10:33 AM

融和警戒も仲介期待 米政権、韓国を注視

 北朝鮮の非核化を巡る米朝交渉が停滞する中、トランプ政権は韓国の文在寅大統領が南北融和を急ぎすぎないよう警戒すると同時に、文氏が仲介者として北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から何らかの歩み寄りを引き出せないか、南北首脳会談の行方を注視している。

 米政権は「韓国が北朝鮮との関係改善を進めたいのはよく理解できる」(高官)としつつも、融和先行には反対の立場。リベラル色の強い文氏が、「朝鮮半島の平和構築」など人道的側面を強調する北朝鮮のペースに取り込まれれば、肝心の非核化が置き去りにされるとの懸念が背景にある。

 南北は首脳会談を前に北朝鮮・開城に連絡事務所を設置。米国は、韓国が事務所に物資や電力を供給することが制裁違反になるか「十分精査する」(国務省のナウアート報道官)と、行き過ぎた物資提供には目を光らせる構えだ。(共同)