Wednesday, September 26, 2018 10:42 AM

トキのつがい10月佐渡へ 中国、11年ぶり提供

 日中両政府は、国際保護鳥トキのつがいを10月中に中国から新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターに届ける方向で調整に入った。安倍晋三首相は日中平和友好条約の発効から40年となる10月23日に訪中する見通し。「親善の象徴」と位置付けるトキの提供を通じ、友好ムードを演出する狙いだ。複数の日本政府関係者が26日、明らかにした。中国からの提供は2007年11月以来、約11年ぶりとなる。

 5月に来日した李克強首相が「中国人民の日本に対する友好の感情を表す」としてトキ2羽の提供を表明し、両政府間で時期を検討していた。今年は佐渡市でトキの放鳥が始まって10年の節目でもあり、安倍首相は10月の訪中時に改めて中国側に謝意を伝える意向だ。

 関係者によると、中国側はトキが鳥インフルエンザに感染していないかなどの検査を始めており、近く選定作業を完了する。問題がなければ陝西省から空路で日本に運び、佐渡市への到着は10月20日前後となる見込みだ。選定が長引けば、首相訪中後の10月下旬にずれ込む可能性もある。(共同)