Thursday, September 27, 2018 10:44 AM

20年五輪導入「難しい」 サマータイムで元五輪相

 自民党の遠藤利明元五輪相は27日、夏場だけ国全体の時間を早めるサマータイム(夏時間)制度について、東京五輪・パラリンピックのある2020年の導入は現状では困難との認識を示した。制度のメリットとデメリットを検証する同日に開いた党研究会の初会合後に「気持ちは(導入)したいが、物理的にシステムの問題や、世論の反応を見ると、なかなかそこは難しい」と述べた。

 党の研究会は今後、有識者や産業界の関係者から意見を聴き、東京大会を契機とした導入の是非について、年度内に中間報告をまとめる方針だ。サマータイムは東京大会組織委員会の森喜朗会長が大会時の暑さ対策の切り札として安倍晋三首相に導入を要望。首相が自民党に検討を指示した。

 欧米を中心に採用されているサマータイムは時刻の前倒しに伴い、企業や政府、交通関係のシステム改修の対応などで大きな負担が生じ、国民生活にも影響を及ぼすことから、党内では慎重論が拡大。会合でも「五輪を絡めるのは賛成しかねる」などの指摘が相次いだ。(共同)