Thursday, September 27, 2018 10:48 AM

日米、新通商交渉入り合意 自動車追加関税、当面回避

 安倍晋三首相は26日(日本時間27日)、トランプ大統領とニューヨークで会談し、2国間による「物品貿易協定(TAG)」の締結に向け、関税協議を含む新たな通商交渉に入ることで合意した。協議中は米側による自動車への追加関税の発動を回避することで一致。首相は、農林水産品では環太平洋連携協定(TPP)の水準までしか関税引き下げを認めない方針を伝え、トランプ氏は尊重する考えを示した。両政府は貿易分野に関し、成果を盛り込んだ共同声明を発表した。

 安倍首相は記者会見で、TAGに関し「これまで日本が結んできた包括的な自由貿易協定(FTA)とは全く異なる。双方にメリットある結果を得られるよう議論を進める」と述べた。茂木敏充経済再生担当相は「あくまで物品貿易に限定されたものだ」との見解を示した。

 ただ、共同声明は物品を対象とするTAGだけでなくサービス分野でも交渉を開始すると明記。TAG協議後は投資分野などで交渉することも盛り込んだ。協議の展開次第ではFTA交渉に近づく可能性がある。(共同)