Thursday, October 11, 2018 10:12 AM

異例の寄稿で民主党批判 トランプ氏、事実誤認も

 トランプ大統領は10日付のUSAトゥデーに寄稿した。政敵への攻撃や自己正当化に愛用するツイッターを手放しての異例の執筆。11月の中間選挙に向け、野党民主党が重点的に訴えている社会保障政策を大々的に批判するためだが、米メディアや民主党議員は「間違いだらけ」と酷評し波紋を広げている。

 トランプ氏が激しく攻撃を仕掛けたのは、日本の国民皆保険のような制度を目指し、民主党のサンダース上院議員らが策定した「メディケア・フォー・オール」と呼ばれる社会保障制度改革案。寄稿では同制度は「全ての国民を傷つける」と訴え、導入されれば高齢者が不利益を被るほか、10年間で政府負担が32兆ドル(約3590兆円)以上に跳ね上がり、増税になると脅した。

 だが米メディアは一斉に反発。ワシントン・ポスト電子版は事実関係を確認し「ほとんど全ての文章に誤解を招く表現や事実誤認があった」と分析。「高齢者から恩恵を奪い去る」とのトランプ氏の主張に対しても「高齢者の福祉向上につながる」との見方を示した。(共同)