Thursday, October 18, 2018 9:56 AM

失跡記者「最後のコラム」 米紙が掲載

 ワシントン・ポスト電子版は17日、トルコで失跡したサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏がアラブ世界の報道の自由を訴える「最後の」コラムを掲載した。失跡が伝えられた翌日にコラムを受け取り、扱いを留保していたが、もはや帰ってこないことを「受け入れざるを得ない」と判断し掲載したという。

 「アラブ世界が最も必要としているのは表現の自由」と題するコラムでカショギ氏は、大部分のアラブ諸国には報道の自由がなく「悲しいことにこうした状況は変わりそうにない」と指摘。「アラブ諸国の政府はインターネットを遮断し、地元の記者を逮捕している」と糾弾した。

 その上で「アラブ世界の一般市民が自らの社会が直面する構造的な問題を解決することができるようになる」ためには「プロパガンダを通じて憎悪を拡散する政府」の影響を受けず、自由に議論する場を創造する必要があると訴えた。(共同)