Friday, October 19, 2018 10:09 AM

サッカーの聖地買収断念 米実業家、反対意見多く

 イングランド・サッカー協会(FA)は17日、ロンドンのウェンブリー競技場の買収を目指していた実業家のシャド・カーン氏がオファーを取り下げたと発表した。プレミアリーグのフラムと米プロフットボールNFLのジャガーズを保有する同氏は6億ポンド(約880億円)を提示していたが、予想以上の反対に断念を余儀なくされた。

 FAは売却案に前向きだったが、プレミアリーグや各地域協会の代表者ら127人で構成する評議員会が待ったをかけた。11日の会合でFAは売却益を各地の施設整備など草の根レベルに回し、命名権(ネーミングライツ)は認めないなど好条件であることを説明。それでも賛否は分かれた。

 パキスタン出身で米国籍のカーン氏は「ウェンブリーは永遠にナショナルスタジアムであり続ける」などと書面で訴えたが、英紙タイムズによると評議員の約6割が反対していたとみられる。(共同)