Friday, October 19, 2018 10:11 AM

記者殺害「側近に責任」 サウジ、王室への影響回避

 サウジアラビア政府を批判してきた米国在住のサウジ人著名記者の行方不明事件で、複数の米メディアは18日、サウジ政府が「ムハンマド皇太子の指示を逸脱して記者殺害作戦を実施した」として皇太子側近の情報機関高官に責任を取らせることを検討していると伝えた。

 皇太子に直接の責任はなかったと主張し、王室への影響を最小限に食い止める狙いとみられる。だがワシントン・ポスト紙電子版は、サウジでは全ての主要な決定に指導者が関与するため、国際社会がこうした説明にすぐに疑念を抱く可能性があると指摘。事態の沈静化は見通せない。

 サウジ政府の動向に詳しい複数の関係者によると、この高官は皇太子のアドバイザーを務めるアハメド・アシリ少将。英語やフランス語に堪能で、サウジなどがイエメン内戦に軍事介入した後、昨年7月まで約2年間、報道担当者を務めた。(共同)