Monday, October 22, 2018 10:13 AM

サウジ「遺体は知らない」 トルコの証拠恐れ沈黙か

 サウジアラビア政府を批判してきたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏が死亡した事件で、米メディアの取材に応じたサウジのジュベイル外相は21日、遺体がどこにあるかすら知らないと述べ、詳細に口を閉ざした。「殺害」の証拠を握るとされるトルコのエルドアン大統領が23日発表する声明を警戒しているもようだ。

 カショギ氏が2日、トルコ・イスタンブールの総領事館に入り行方不明になってから3週間近く。サウジ側は「カショギ氏は総領事館を出た」とする従来の説明を転換して死亡を認めたが、詳細を明らかにしていない。

 ジュベイル氏はFOXニュースのインタビューで、ムハンマド皇太子の関与を否定した上で、総領事館にいたサウジ側関係者らが「権限を逸脱する形で記者を死なせた後、隠蔽を図った」との筋書きを披露。関与したとみられるサウジ人18人を拘束しているが、カショギ氏がどのように死亡に至ったのかは「知らない」と言い切った。(共同)