Monday, October 22, 2018 10:13 AM

核合意「離脱も選択肢」 イラン外相、米対話に疑念

 イランのザリフ外相は22日、トランプ政権が離脱した核合意について「イランが離脱するのも選択肢の一つだ」と明言した。経済情勢などを見極め判断するとしたが、米制裁によるイラン経済への打撃は確実視されており、核合意は崩壊の瀬戸際に追い込まれた。米政権が制裁圧力を強めると同時に対話を呼び掛けていることには真意に疑念があるとして、現状では対話は困難との認識を示した。

 首都テヘランで共同通信の単独インタビューに応じた。米政府は11月5日にイラン産原油取引を標的にした強力な制裁を再発動する見通しだ。イランが経済低迷に耐えきれず合意を破綻させて無制限の核開発に乗り出せば、中東情勢の混迷が一層深まることになる。

 ザリフ氏は「核合意は(国際社会の)全員にとって素晴らしい。(米国以外の)関係国は高い価値があると考えている」と指摘。一方でイランは離脱の選択肢を保持しているとし、合意にとどまることで得られる「経済的、政治的な恩恵」の度合いによって離脱の是非を決断するとした。決断の期限は設けていないとした。(共同)