Monday, October 22, 2018 10:14 AM

核廃棄条約破棄、賛同せず ロシア「世界を危険に」

 ロシアのペスコフ大統領報道官は22日、トランプ大統領が20日表明した旧ソ連との中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する方針について「世界をより危険にする」と述べ、賛同しない考えを明らかにした。また「条約が崩壊すれば安全保障上の措置を取らざるを得なくなる」とする過去のプーチン大統領の発言を紹介し、米国側をけん制した。

 ロシアのラブロフ外相は22日「米国から正式な情報を受けてから立場を明らかにする」と表明。ラブロフ氏は同日にモスクワで会談するボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に詳細な説明を求める。ボルトン氏はラブロフ氏との会談に先立ち、パトルシェフ安全保障会議書記と会談した。

 ボルトン氏が今回の訪問でロシア側に条約破棄を通告するとの見方も浮上。破棄には6カ月前の通告が必要で、米側が実際に通告に踏み切れば、米国とソ連の継承国ロシアが30年以上維持してきた同条約は最短で来春にも失効することになる。(共同)