Monday, October 29, 2018 10:01 AM

9条改憲「国防の根幹」 首相、自衛隊明記に意欲

 安倍晋三首相は29日に始まった衆院本会議の代表質問で、憲法9条に自衛隊を明記する改憲案について「国民のため命を賭して任務を遂行する隊員の正当性の明文化、明確化は国防の根幹に関わる」と意欲を表明した。外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管難民法改正案に関し「深刻な人手不足に対応するため、即戦力を期限付きで受け入れる」と必要性を強調。移民政策は採らないと訴えた。臨時国会の与野党論戦が始まった。

 第4次安倍改造内閣発足後、首相が国会で答弁するのは初めて。高市早苗衆院議院運営委員長の国会改革試案を巡り与野党が対立し、午後1時の予定だった開会が約45分遅れた。

 首相は9条改憲に関し「今を生きる政治家の責任だ」とも力説した。立憲民主党の枝野幸男代表は質問で「(憲法で権力を)縛られる側の首相が改憲の旗を振るのは論外」と反発。国民民主党の玉木雄一郎代表も、自衛隊の任務や権限に変更はないとする首相見解について「自衛権の範囲を大幅に拡大する改憲案をつくり『何も変わらない』と言い切るのは、うそつき」と批判した。(共同)