Tuesday, November 06, 2018 9:40 AM

日本、韓国をWTO提訴 造船補助金で協議要請

 日本政府は6日、韓国が自国の造船業界に過剰な補助金を支給しているのは国際的な貿易協定に違反しているとして、世界貿易機関(WTO)提訴に向けた手続きとなる2国間協議を韓国に要請した。協議は決裂し、提訴に発展する公算が大きい。国土交通省によると、造船分野でWTOへの提訴手続きに入るのは初めて。2018年度中に協議を始める見通しだ。

 日本はこれまで補助金の見直しを要請してきたが韓国は拒否しているため、WTOの規定に沿った2国間協議に持ち込む必要があると判断した。協議の決裂を待って提訴に踏み切り、裁判の「一審」に当たる紛争処理小委員会(パネル)の設置をWTOに要請する。

 韓国最高裁が10月30日、新日鉄住金に対し、元徴用工に損害賠償の支払いを命じる判決を出したことに日本政府は強く反発している。日本が韓国をWTOに提訴する手続きを始めることで通商面でも日韓関係がこじれる可能性がある。(共同)