Monday, November 12, 2018 9:13 AM

自国優先より国際協調を 首脳参加しフォーラム

 第1次大戦終結から100年を迎えた11日、安全保障や環境、開発などの問題を各国首脳らが話し合う「パリ平和フォーラム」が開幕した。世界各地にポピュリズム(大衆迎合政治)などに基づく自国優先的な考え方が広がる中、国際協調の擁護と強化を図りたい考え。

 フォーラム開催は、フランスのマクロン大統領の発案。ドイツのメルケル首相は冒頭演説で「今日の課題や脅威の多くは、もはや一国だけでは解決できず、私たちは共同で取り組む必要がある」と強調。「ナショナリズムの考えが再び広まり、相互依存の関係や伝統的な結び付きを無視する動きが起きている」ことへの懸念を表明した。

 毎年の開催を目指すフォーラムは今回、3日間の日程。パリで11日開かれた大戦終結100年を記念する式典に集まったカナダのトルドー首相ら各国首脳やグテレス国連事務総長ら国際機関のトップのほか、非政府組織(NGO)や企業からも多数出席。一方、トランプ大統領は記念式典後、パリ近郊の戦没米兵墓地を訪問し、フォーラムには参加せず帰国した。(共同)