Tuesday, November 13, 2018 9:59 AM

記者殺害「ボスに伝えて」 音声記録、皇太子関与濃厚

 サウジアラビア人記者殺害事件で、ニューヨーク・タイムズは12日、殺害に関与したサウジ当局者が犯行現場からムハンマド皇太子の側近に電話し「行為は終わった。ボスに伝えて」と話していたと報じた。事件当時の現場の様子を録音した音声記録の内容に基づいている。記録内容からは「ボス」を特定できないが、米情報当局はムハンマド皇太子を指すと確信しているという。

 13日のトルコメディアによると、トルコのエルドアン大統領は訪問先のパリから帰国する際の機中で、録音は凄惨な内容で、音声を聞いたサウジ情報当局者も衝撃を受けたと語った。一方、皇太子がトルコ側に「事件を解明する」と述べたとして、辛抱強く待っていると話した。

 ニューヨーク・タイムズによると、殺害後に電話したのは皇太子の護衛役だった治安当局者マヘル・アブドルアジズ・ムタレブ氏。サウジ王室を批判していた記者ジャマル・カショギ氏をイスタンブールの総領事館内で殺害した実行犯15人の1人とされる。(共同)