Thursday, November 29, 2018 9:08 AM

韓国、三菱重にも賠償判決 最高裁、責任認定定着

 韓国最高裁は29日、太平洋戦争中に三菱重工業に動員された韓国人元徴用工5人の遺族と、元朝鮮女子勤労挺身隊員の韓国人女性ら5人が同社を相手に損害賠償を求めた2件の訴訟の上告審で、いずれも賠償支払いを命じた二審判決を支持し三菱側の上告を棄却、同社の敗訴が確定した。

 韓国最高裁は10月30日に、新日鉄住金(旧新日本製鉄)に元徴用工らへの賠償を命じる確定判決を出している。これと同様の判断で、植民地支配が原因で生じた韓国人の賠償請求権は消滅しておらず、日本企業に支払い責任があるとする韓国司法の判断は定着した。

 日本政府は1965年の日韓請求権協定で韓国人の個人請求権問題は解決済みとの立場で、判決に反発。秋葉剛男外務事務次官は29日、韓国の李洙勲駐日大使を外務省に呼び抗議した。河野太郎外相は「極めて遺憾だ。断じて受け入れられない」とし、対抗措置に言及する談話を出した。同日夕には「桁違いの影響を日韓関係に及ぼす極めて重大な出来事だ。一刻も早く韓国政府に是正措置を取ってもらいたい」と述べた。(共同)