Thursday, November 29, 2018 9:09 AM

ナマハゲ無形遺産決定 「来訪神」8県10行事

 インド洋の島国モーリシャスで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は29日、「男鹿のナマハゲ」(秋田)や「甑島のトシドン」(鹿児島)など8県10件の行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」を無形文化遺産に登録すると決定した。鬼の姿などをした異形の「神」が家々を毎年回るという、日本の伝統行事が世界的な評価を得た。

 いずれも厄災を払って幸福をもたらすとされる10件だが、過疎化や少子高齢化に伴い、神に扮する担い手の確保が課題となっている。各地で保護の取り組みが進められており、遺産登録が今後の活動の弾みになることが期待される。

 政府間委員会は29日の決議で「来訪神行事は家族の絆を強め、子どもが地域の伝統に敬意を深めるなど重要な役割を果たしている」と強調。地域文化の多様性を示し、十分な保護措置も取られていると高く評価した。(共同)