Thursday, November 29, 2018 9:09 AM

日産、ルノー「提携維持」 三菱自も、首脳が確認

 日産自動車、三菱自動車、フランス大手ルノーの首脳は29日、企業連合を束ねてきたカルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受けて初めて対応を協議し、今後も3社の提携を維持することを確認したとの共同声明を発表した。三菱自が連合に加わる前から過去20年近くにわたり「並ぶもののないほどの成功を収めてきた」と強調したが、3社の統括会社トップを務めるゴーン容疑者の処遇など山積する課題は先送りした。

 声明は「3社は引き続き連合の取り組みに全力を注ぐ」と表明した。連合が機能不全に陥るのは防いだが、日産が人事や資本関係を巡るルノーとの「いびつな関係」(日産幹部)の是正に動けば対立は避けられない。先行きは波乱含みだ。

 統括会社はオランダの首都アムステルダムにある。日産の西川広人社長、三菱自の益子修最高経営責任者(CEO)、ルノー暫定トップのティエリー・ボロレCEO代理がインターネット中継などで協議した。3社の結束を固めることを優先し、声明は統括会社トップであるゴーン容疑者の進退や、日産とルノーの資本構成の見直しには一切、言及しなかった。(共同)