Friday, November 30, 2018 9:08 AM

飲酒副操縦士に英で実刑 日航は解雇決定、新基準も

 ロンドン西部の刑事法院(マシューズ裁判官)は現地時間の29日、乗務前に呼気から基準値を大幅に超えるアルコールが検出されたなどとして、英国の運輸関係法令違反の罪に問われた日航副操縦士、実川克敏被告(42)に禁錮10月の実刑判決を言い渡した。裁判官は「酩酊状態にあり、乗客乗員の命を危険にさらす恐れがあった」として、乗務した場合の代償は「壊滅的なものとなっただろう」と指摘した。

 日航は30日、実川被告の懲戒解雇を決めたと発表。乗務前の呼気検査でアルコール濃度が社内基準を超えた場合、停職か解雇にするとの新たな方針も示した。パイロットの管理態勢の再構築を急ぐ考えだ。解雇手続きは数日かかる見通しだ。

 被告を含め懲戒処分は計8人で、赤坂祐二社長が12月分から3カ月間、20%の報酬減額となった。呼気検査で相互確認を怠り、副操縦士の不正すり抜けを許したとして、同乗予定だった機長2人も処分された。乗務停止が続いている。(共同)