Friday, November 30, 2018 9:10 AM

G20、反保護主義で攻防 首脳会合開幕、結束焦点

 日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会合が30日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開幕する。世界経済の下振れリスクが高まる中、安定成長に向け連携を模索するが、反保護主義を巡って米中が攻防を繰り広げており、G20として結束を示せるかは不透明だ。首脳宣言の取りまとめは難航が予想され、多国間の協調体制は正念場を迎えている。会合は12月1日まで。

 首脳会合に先立ち、29日に開かれたG20財務相会議では、中国の景気減速など世界経済には不確実性が多く、下振れリスクが深まっているとの認識を共有。麻生太郎財務相は「自由で公正なルールが経済成長の基盤だ」と訴えた。

 11月半ばに開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、米中の溝が埋まらず首脳宣言の採択を断念。G20は両国の深刻な対立を抱えたままでの開催となった。首脳会合終了後には、トランプ大統領と習近平中国国家主席が首脳会談し、貿易摩擦の緩和へ打開策を探る。(共同)