Monday, December 03, 2018 8:59 AM

米宇宙軍、独立せず? 空軍所属案が浮上

 トランプ大統領が創設を指示した宇宙軍を巡り、米政府が組織編成の再検討に入った。当初は空軍が管轄する宇宙分野を独立させて新たな軍を立ち上げる計画だったが、予算や部隊運用を考慮し、組織上は空軍に所属しつつ事実上の独立部隊として編成する案が浮上している。

 米軍事専門ニュースサイト、ディフェンス・ワンによると、ホワイトハウスは10月下旬、国防総省に対し「独立した宇宙軍という大統領の意図」を満たすと同時に、任務遂行に効果的な編成方法を提言するよう求めた。

 宇宙軍を創設すれば陸海空、海兵隊、沿岸警備隊に次ぐ6番目の軍となり、費用の増加や官僚組織の肥大化による弊害が指摘される。防衛予算のアナリストは独立した宇宙軍には、毎年3億〜5億5000万ドル(約340億〜620億円)の費用がかさむ可能性があると指摘する。そのため米政府内では、宇宙軍創設は「議会承認を得られない恐れがある」との懸念が広がり再検討に入った。(共同)