Wednesday, December 05, 2018 9:18 AM

武田、世界トップ10入り シャイアー買収後も課題

 武田薬品工業が5日、大阪市内で臨時株主総会を開き、欧州医薬品大手シャイアーの買収に必要な承認を取り付けた。買収手続きが完了すれば、武田は売上高で世界トップ10以内の巨大製薬会社となる。ただ武田の株価は買収計画の影響で低空飛行が続き、有利子負債の圧縮や新薬の開発競争といった経営課題も多い。買収後の成長戦略を明確に示すことが急務だ。

 買収に反対した株主からは「なんとか食い止めたかった」と無念の声が聞かれた。武田OBの株主らでつくる「武田薬品の将来を考える会」は「質疑が十分でなかった」との認識を示した上で、決議の取り消し請求も検討するとした。

 5日の東京株式市場で、武田株の終値は前日比1.1%高の4240円と小幅に上がったが、今年1月には6000円台を維持していた。シャイアー買収検討が伝わった3月後半以降に大きく値を下げ、回復できていない。(共同)