Monday, December 17, 2018 9:21 AM

シリア情勢「なお不安」 国連機関の高嶋事務所長

 シリア内戦最大の激戦地と呼ばれた北部最大都市アレッポで、人道支援活動を続ける国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のアレッポ事務所長の高嶋由美子さん(49)が17日、都内でインタビューに応じた。アレッポ周辺の情勢に関し「一見落ち着いているように見えるが、まだまだ不安材料は大きい」と語った。

 アレッポではアサド政権軍と、市東部を掌握していた反体制派が激しい戦闘を繰り広げ、住民の多くが国内外に避難を強いられた。ロシアの後押しを受けた政権軍が2016年12月に全域を制圧し、戦況は政権側優位に大きく傾き、国内避難民の帰還が進んでいる。

 高嶋さんによると、18年のアレッポの人口は260万人で、うち70万人を国内で避難していた帰還者が占めている。「完全に破壊されていた市東部もだんだん再建が始まっている」状況という。(共同)