Tuesday, December 18, 2018 9:03 AM

発射方角誤り、安全怠る 陸自砲弾落下、通報遅れも

 陸上自衛隊は18日、饗庭野演習場(滋賀県高島市)から発射された81ミリ迫撃砲弾が隣接する国道付近に落下、民間の乗用車を破損した11月の事故で、射撃実施部隊の分隊長が誤った方角の数値を照準器に入力するよう指示し、射場指揮官が安全管理義務を怠るなど、複数の原因が重なったとする調査結果を公表した。連絡体制が不十分だったため、市長への通報が遅れたとも説明した。

 岩屋毅防衛相は同日、記者会見で陳謝し「国民に安心してもらえるよう安全管理に万全を期したい」と述べた。山崎幸二陸上幕僚長も記者団の取材に「被害に遭われた方に心からおわび申し上げる」と話した。

 陸自は第37普通科連隊(大阪府和泉市)に所属する射場指揮官の1等陸尉を停職8日に、方角を誤った分隊長や適切に通報しなかった担当者を減給30分の1(1カ月)とするなど、幹部ら14人を懲戒処分とした。他5人も訓戒などの処分。(共同)