Wednesday, December 19, 2018 9:57 AM

妊婦加算、1月に凍結 中医協了承、負担増で批判

 妊娠中の女性が医療機関を外来受診した際に初診料などに上乗せされる「妊婦加算」について、中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は19日、来年1月から制度運用を凍結するとの厚労省方針を了承した。1月1日以降、上乗せ分の医療機関への支払いも、妊婦からの徴収も停止する。今年4月の導入から9カ月で見直すことになった。

 同加算で妊婦の自己負担(原則3割)は初診で約230円、再診で約110円増。コンタクトレンズの処方といった妊娠と関係のない診療にも加算され、世論や与党の批判が集中した。根本匠厚労相が14日、凍結の方針を表明していた。

 中医協は19日に取りまとめた答申書で「制度の趣旨と内容が国民に十分に理解されず、妊婦や家族に誤解と不安を与え、凍結に至ったことは誠に遺憾」と指摘。委員からは「妊婦加算は(導入前に)十分な議論が行われなかったのも事実」「患者目線が欠けている」などの声も上がった。(共同)