Thursday, December 20, 2018 9:32 AM

日本、IWC脱退へ 30年ぶり商業捕鯨再開向け

 政府が約30年ぶりの商業捕鯨の再開に向け、クジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)から脱退する方針を固めたことが20日、分かった。日本近海や日本の排他的経済水域(EEZ)内で行う方向で調整しており、来週にも表明する。日本の国際機関脱退は戦後ほとんど例がなく極めて異例。国際社会からルール軽視との批判を浴びることは避けられない。

 将来的には捕鯨支持国を中心にクジラの資源管理を担う新たな国際機関“第2IWC”の設立も視野に入れる。日本は国会議員を海外派遣するなどして、捕鯨支持国との連携強化を図る構えだが、新機関への支持や参加が広がるかは不透明だ。

 9月にブラジルで開かれたIWC総会で日本の商業捕鯨再開提案が反捕鯨国の反対で否決され、IWCに残ったままでの再開は極めて厳しくなっていた。捕鯨関係者の要望を受けて与党内で声が高まる中、日本は脱退により局面を打開する必要があると判断した。(共同)