Friday, January 04, 2019 10:13 AM

中国金融緩和、24兆円効果 貿易摩擦激化で景気下支え

 中国人民銀行(中央銀行)は4日、金融機関から強制的に預金の一定割合を預かる預金準備率を計1.0%引き下げる金融緩和措置を発表した。市場に1兆5000億元(約24兆円)の資金を供給する効果があるとしている。米中貿易摩擦の激化などで経済に下押し圧力が強まる中、巨額の資金供給で景気を下支えする狙い。

 一方、中国商務省は4日、米通商代表部(USTR)のゲリッシュ次席代表らが訪中し、7、8両日に次官級の貿易協議を行うことを明らかにした。貿易不均衡や知的財産権保護の強化などが話し合われるとみられる。摩擦解消へ糸口を見いだせるかどうかが焦点。

 預金準備率を引き下げると、金融機関が企業などに貸し出せる資金量が増える。銀行が零細企業などに積極的に融資するよう促す。預金準備率の引き下げは、貸出・預金基準金利の調整と並ぶ中国の金融政策の柱。(共同)