Tuesday, January 08, 2019 9:37 AM

ゴーン前会長、無実主張 「容疑、いわれないもの」

 私的な投資の損失を日産自動車に付け替えたなどとして、会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)は8日、東京地裁で開かれた勾留理由開示手続きで、英語で約10分にわたり「容疑はいわれのないものであることを明らかにしたい。無実だ。不当に勾留されている」などと主張した。

 昨年11月19日の逮捕以降、公の場に姿を見せるのは初めて。弁護人は手続き終了後、勾留の取り消しを東京地裁に請求した。日本外国特派員協会で記者会見し、検察の捜査手法を批判した上で「勾留する理由がない」と強調。ゴーン容疑者が勾留満期の11日に起訴された場合、保釈を請求すると明らかにした。

 東京地検特捜部などによると、ゴーン容疑者は自分の資産管理会社と新生銀行との間で結んだ「スワップ取引」の契約者を日産に変更し、約18億5000万円の評価損を付け替えたとされる。さらに契約者を戻す際、信用保証に協力したサウジアラビア人の知人、ハリド・ジュファリ氏の会社に2009〜12年、計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を子会社「中東日産」から入金させた疑いがある。(共同)