Wednesday, January 09, 2019 10:00 AM

馬毛島買収、年度内決着へ 米軍機訓練で160億円

 政府は、米軍空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の移転候補地である鹿児島県西之表市・馬毛島を巡り、2018年度内にも地権者と売買契約を結ぶ方向で最終調整に入った。160億円程度の金額が検討されている。恒常的な訓練施設の早期確保を求める米側の意向を考慮。月内にも防衛省担当者を現地に派遣し、施設整備に向け実地調査を行う。政府関係者が9日、明らかにした。一方、西之表市の八板俊輔市長は訓練移転に慎重な姿勢を示した。

 政府関係者によると、現在、土地を所有する東京の開発会社と大詰めの交渉を行っている。防衛省幹部は「本年度内の決着に向け、国会審議などで説明できる金額で契約したい」としている。

 馬毛島への移転に関し、防衛省は19年度予算で環境調査費として約6億円を計上している。菅義偉官房長官は9日の記者会見で「南西地域の防衛体制充実のため自衛隊施設を整備し、空母艦載機の訓練候補地として検討を進めている」と説明。早期に恒久的な施設を整備する考えも示した。(共同)