Tuesday, January 15, 2019 9:49 AM

反イラン会議、広がる波紋 親米ポーランドと亀裂

 米政権が敵対するイランへの対応を協議する閣僚級の国際会議を2月に親米のポーランドで開くと発表したことで、歴史的につながりの深いイランとポーランドの間に亀裂が入っている。会議でイランの封じ込めの機運を盛り上げたい米国の狙いを阻止しようと、イランは報復措置をちらつかせてポーランドに再考を迫っている。

 「恩をあだで返す行為」。会議開催の報を受け、イランの新聞に見出しが躍った。イラン・ポーランド関係は、現在のイラン西部などを統治したイスラム王朝が、ポーランド王と書簡で交流した15世紀にさかのぼるとされる。第2次大戦中にソ連を逃れた10万人以上のポーランド難民をイランが受け入れた歴史もある。

 イラン核合意を離脱した米国の経済制裁で難局にあるイランには、かつて支援の手を差し伸べたポーランドが「反イラン会議」を米国と共催するのは「裏切り」と映る。イラン外務省はポーランドの外交官を呼び出して厳重に抗議した。(共同)