Tuesday, January 15, 2019 9:50 AM

経団連、ベア偏重けん制 賃上げ、各社で柔軟対応

 経団連は15日、会長・副会長会議を開き、2019年春闘の経営側の方針を示す「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」を了承した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)を「一つの選択肢」としながらも、ベア偏重をけん制する内容。個々の企業が業績に応じ、定期昇給などの賃上げを含め総合的な処遇改善で柔軟に対応すべきだとの方向を盛り込んだ。

 22日の幹事会で協議した後に公表する。19年春闘を巡っては、安倍晋三首相が数値目標には言及しなかったものの6年連続で経済界に賃上げを要請した。連合は「2%程度を基準」とするベアを要求する方針を掲げる。

 経労委報告は、月例賃金の引き上げに対し「強いこだわりが多様な方法による賃金引き上げへの前向きな検討の流れに逆行することを危惧する」と指摘した。(共同)