Wednesday, January 23, 2019 9:19 AM

貿易収支、3年ぶり赤字 原油高と貿易摩擦波及

 財務省が23日発表した2018年の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆2033億円の赤字だった。原油価格の上昇により輸入の伸びが輸出を上回ったことが要因で、赤字は3年ぶり。12月単月では中国向け輸出が前年同月比7.0%減と大幅に下落。中国経済の減速により携帯電話関連などが不振で、米中貿易摩擦の影響が日本にも波及した形だ。

 12月の対中国は、輸出が1兆4026億円、輸入は6.4%減の1兆5970億円だった。輸出入ともに携帯電話関連の落ち込みが目立った。輸出では携帯向け部品を含む通信機が67.1%減、液晶部品用を中心とする製造装置は34.3%減と大幅なマイナスとなった。

 12月の米国向け輸出は1.6%増の1兆4347億円だった。増加傾向は保っているが、米中摩擦に加えて米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが響き、勢いは弱まっている。(共同)