Wednesday, January 23, 2019 9:20 AM

日銀、物価見通し引き下げ 大規模緩和策は維持

 日銀は23日、金融政策決定会合を開き、2019年度の物価上昇率の見通しを従来の1.4%から0.9%に引き下げた。原油価格の下落による関連製品の価格低下を織り込んだ。2%の物価上昇目標の達成は一段と困難になったが、物価の緩やかな上昇傾向は維持されているとして、現行の大規模金融緩和策は据え置いた。

 日銀は、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題などを念頭に、海外経済を巡る下振れリスクが強まっているとの見方を示し「わが国の企業や家計の心理に与える影響も注視していく必要がある」と指摘した。

 黒田東彦総裁は、会合後の記者会見で強気な姿勢を崩さず「大きな世界経済の減速が起きる可能性は低い」と説明。物価見通しの引き下げに関しても「昨秋以降の原油安が大きいが、直接的な影響は一時的だ」として、2%の物価上昇目標の達成に向けた勢いは維持されていると強調した。(共同)