Thursday, January 24, 2019 10:36 AM

スバル社員が過労自殺 叱責や残業、労災と認定

 SUBARU(スバル)群馬製作所(群馬県太田市)の46歳の男性社員=埼玉県=が2016年12月に自殺し、太田労働基準監督署が労災と認定していたことが24日、分かった。上司からの叱責や月の残業が100時間を超える長時間労働でうつ病を発症したのが原因としている。遺族の弁護士が同日、東京都内で記者会見して明らかにした。認定は昨年8月。

 玉木一成弁護士によると、男性は普段、午後5時ごろに入館ゲートで一度退館手続きをした上で職場に戻り、仕事を続けていた。残業隠しが横行していた疑いがあると指摘。一方、スバルは24日、全社的に労働時間を調べた結果、約3400人に総額約7億7000万円の未払い残業代があったと明らかにした。

 男性は当時、公害防止企画を担当。16年春ごろから、昇進試験の準備や日常業務について、上司の課長から繰り返し指導などを受けるようになった。上司の机の前に立ったまま大声で数十分間、叱責されたこともあった。試験準備などで業務量が増え、1カ月の残業時間が105時間に上った時期も。16年12月19日朝、出勤後に職場の建物の屋上から飛び降りた。(共同)